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HACCPシステムとは?

 HACCP(ハサップ)システムとは、危害分析(Hazard Analysis:HA) と 重要管理点監視(Critical Control Points:CCP)の二つの部分からなっていますが、食品の原材料から始まり、製造・加工・保存、流通を経て最終消費者によって消費されるまでの各工程・段階で発生する恐れのある生物的危害、化学的危害、物理的危害について調査、分析し、この危害を防止するために製造(工程)のなかで、特に重要な管理を行うべき箇所(CCP)を定め、そこでの管理基準(許容限界値)を設定し、かつ連続的もしくは適正な頻度で、適正な方法をもって監視し、食品の安全性を確保するための計画的、科学的管理方式です。
 また、このシステムによって、
(1)行政による監視・指導が容易になり、食品の安全性を高めることにより国際貿易を促進させることができ、(2)品質の確保等、他の分野にも同様に適用することができ、(3)HACCPは食品の安全性を確保するために最も効果的かつ経済的である。といわれています。
 ただ、HACCPはゼロリスクのシステムではなく、食品安全の危害のリスクを最小にするように作られているものであることは認識しておく必要があります。
 なお、我が国では厚生労働省による総合衛生管理製造過程承認制度というものが設けられていますが、これは「製造又は加工の方法及びその衛生管理の方法について食品衛生上の危害の発生を防止するための措置が総合的に講じられた製造又は加工の工程をいう」と定義されており、HACCPシステムによる衛生管理及びその前提となる施設設備の衛生管理等を行うことにより総合的に衛生が管理された食品の製造又は加工の工程を意味します。これまでに、乳・乳製品、食肉加工品、容器包装詰加圧加熱殺菌食品、および魚肉練り製品にこの制度が導入されています。

なぜHACCPか

 衛生管理の関心が高くなった近年でも、世界各国で食中毒が多発し、大きな問題になっています。米国では毎年600万から8,000万の患者が発生し、9,000名あまりの死者が出ています。これによる経済的な損失は50億ドル(約6,000億円あまり)に達するといわれ深刻な問題です。
 また、このような傾向は一向に減らないばかりか、新しい食中毒菌の出現や従来考えられないような汚染源による食中毒(例えば、生鮮トマトによるサルモネラ中毒、冷凍イチゴによるA型肝炎など)が発生し、これらへの対策は米国政府の重要課題となっています。
 その対策でひとつ指摘されているのが、これまでの最終製品の検査に頼る方法に限界があるのではないかということです。特に日本でも大きな問題となった腸管出血性大腸菌O-157では、摂取菌数が数十個でも発症するといわれていますが、このように少ない菌を、それほど高率ではない汚染検体(O-157の原因食品のひとつと考えられている牛の肝臓からの検出率は高くても数%です)から検出しようとすると、その費用は莫大なものとなります。それでも抜き取り検査では100%の検出というのはありえません。また検査には時間がかかりますから、たまたま汚染が判明した場合、一万トンものハンバーグ原料肉の回収ということもなるわけです。
 輸入食品の安全性確保もまた重要な課題です。食品の貿易は全世界的に増加していますが、輸入食品による食中毒も急増し問題となっています。
 新世代食品に対する微生物的な安全性への危惧もあります。例えばガス置換包装食品や真空調理食品、生鮮原料の風味を生かした加工度の低い食品などが増えていますが、これらはいずれも低温でのシェルフライフ延長を狙ったもので、低温性食中毒菌が問題になります。
 上記のような課題への対応策として米国政府が取り入れたのがHACCPシステムであり、米国に限らずこのような状況は、カナダ、EU、日本なども同様で、食品の輸出入において望ましい同等共通措置としても、HACCPは有力でしょう。

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